ごったにとづち

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韓国映画『リアル』を見た話


この前、『リアル』という韓国映画を見たのですが、よく分からなかったので整理のためにも感想を書こうと思います。
そのうち見返すときの覚え書きになるかもしれないし……。いや、見返すことないかもしれないけど……。


あらすじなんかは公式サイトを…と思ったんですが、公式サイトを見つけられませんでした。申し訳ない。



続きからはがっつりネタバレです。





主人公の青年が解離性人格障害の疑いがあり、催眠療法を通じてもう一人の自分と相対する? どちらが身体の主導権を握るのか闘う? そんな感じの話です。


カジノオーナーで暴力的な青年と、ルポライターをしている気弱な青年の二つの人格が主人公の身体の中にあるんですが、何故か二人とも実体を持っていて、現実で出会うんです。
で、現実の中でどちらが本物か二人が闘う……と思っていたんですが、どうやら作中、ほぼほぼ催眠療法の最中の描写のようで、現実? ってものはあまり描かれていなかった…ように思います。

映画の終盤、主人公がオーナーをしているカジノで銃撃戦が始まるんですが、主人公は怪我をしてもすぐに治るんですね。カジノオーナーの方の主人公はもともと喧嘩も強いようでしたが、もう喧嘩が強いとかそんなレベルではなく、一人だけ超サイヤ人かというくらい無双します。
ルポライターの方の主人公はそれまで喧嘩慣れはしていないような描写でしたが、何故かバレエのような身のこなしで敵を倒していきます。
カジノで喧嘩をしていたはずがいつの間にかビルの屋上? のような場所になるし、あたりは水浸しだし、空の色はおかしいし、もうこれ明らかに現実じゃねーな、という場面になって、最終的にはカジノオーナーの方の主人公が去っていきます。

治療終了、ルポライターが本体だったのか〜~。 
おしまい、って感じ。


作中でドラッグが出てきまして、ルポライターをしていた主人公はそのドラッグを調べていた? のかな?
で、自分もそのドラッグに手を出してしまい、それがキッカケでもう一つの人格、喧嘩が強くて男らしいカジノオーナーの青年が出てきた……という流れだと思います。
たぶんもともと強い男に憧れてたのかな。何でも力で手に入れることの出来る、そんな人格を作り出したんだと思います。
ドラッグ絡みで恋人を亡くしたようなシーンもあったので、それがきっかけかな〜とも思うんですが、私はそれ以上に強い男への憧れを感じました。

それでですね、作中が催眠療法の最中の描写だと思うと、カジノオーナーとルポライターが二人揃っていた場面は恐らく現実ではないはずです。全部、主人公の頭の中。
となると、主人公が一人の場面は現実か? と思うんですが、主人公はドラッグに手を出しているし(カジノオーナーの方はドラッグ嫌いですが、ルポライターはジャンキーなので身体は恐らくジャンキー)主人公以外もドラッグをしているし、作中の時系列はどうやらバラバラだしで、見てるこっちもどれが現実かわからん! という気分になります。
それが狙いなんだろうってのは分かるんですが、その割には終盤のカジノでの銃撃戦があまりに非現実的で、なんか、その種明かしは必要だったのかなと思います。
急に雑になったな、と感じてしまったんだよな。

物語の中盤でもカジノオーナー主人公が無双する場面があるので、まあその辺も現実じゃないよ〜と教えてくれてるんですけど、終盤のカジノだけが浮いて見えてしまって、余計にわけわからんな……と。

あのシーンは、というか、あのシーンに限らず、ほぼ全てのシーンは主人公カッコいい〜と思って見るのが正解なのかな?
韓国映画、よく見るんですが、俳優に詳しくないのでそういう明らかな見せ場が必要な俳優さんなのかどうか分かりませんが、とにかく主人公は格好良くてキレイに見せられていました。
スタイルがめっちゃいい。終盤のカジノの乱闘を見て、なんかもうそれだけで、主人公かっこいい! でいいんかな〜という気分になりました。


私が今まで見てきた韓国映画って、もっと分かりやすいというか、分からないことも分かり易いものが多かったんですね。
伝えたいところのメリハリがついていたっていうか。
だからなんか、ちょっと何なんだろう、この映画は……。これがフランス映画なら、せやな! 分からん! で終わるんですが。

映像もキレイで、色の使い方も独特で、目で見る分にはもう一度見たいけど、話をまた見たいかと思うと…しんどいかもしれない。
不思議な映画でした。

とりあえず、クスリ、ダメ絶対。

それはリアルで感じた……。


どうでもいいんですけど、こういう自分との対話みたいなのが主軸の作品ってだいたい登場人物がお風呂に沈みますよね。いや、私が見てるそういう映画がそうなだけかもしれませんが。
私が初めてそういう描写を見たのはアニメのパーフェクトブルーなんですが、なんか心理学的に水に沈むことに意味があるのかな。
この映画では風呂に沈んでドラッグ醒ましだったけど、これも現実だったのかな……。

私にはよく分からない話ではありましたが、映像が綺麗だし出演している俳優さんも男前と美人ですので、もし興味を持たれましたら。




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